BIRTH DEFECTS
先天性欠損歯
先天性欠損とは?
歯が生えてこない理由とよくあるケース
「乳歯が残っているのは、先天性欠損の可能性がありませんか?」そう歯科医院で指摘されて、戸惑った経験はありませんか?
生まれつき永久歯が足りない状態を「先天性欠損(先天性欠如)」といいます。永久歯が存在しないため、大人になっても乳歯が残っている方も少なくありません。
現在では 約10人に1人にみられる といわれ、決して珍しい状態ではありません。先天性欠損の治療は単に歯を並べるだけではなく、以下のような要素を総合的に判断する必要があります。
- スペースを閉じるのか
- 歯を補うのか
- 顔の印象をどうするか
- 噛み合わせをどう完成させるか
矯正歯科で歯列矯正のみを行っている場合、スペースを閉じることだけを優先して、前歯が引っ込みすぎたり口元が痩せたり、左右のバランスが崩れてしまい、理想的な口元にならないことがあります。
当院では「矯正治療+欠損補綴+顔貌診断」を組み合わせ、患者様ごとに最適な治療方針を設計しています。
症例で見る
先天性欠損の矯正治療
当院で実際に治療を行った先天性欠損のある方の矯正治療の症例をご紹介します。
生まれつき歯が足りない
先天性欠損の患者様のマウスピース矯正
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治療前 大人の歯が足りず乳歯が残ったままの状態 -
治療後 乳歯を抜歯して並べました
-
治療前 乳歯の下に永久歯が生えておらず元々欠如している状態 -
治療後 乳歯を抜歯して奥歯を手前に移動させました
| 患者さんのお悩み、希望 | かかりつけ医で元々大人の歯が少ないと言われた。乳歯が残ったままだが、残っている乳歯もどこまで長持ちするか分からないと言われている。将来抜けたらインプラントかブリッジと言われているが、健康な歯を削ってインプラントにはしたくない。歯並びも気になるので、乳歯を抜いて歯を並べることができないのか知りたい。 |
|---|---|
| 治療方法 | 乳歯を抜歯して、マウスピース矯正で治療 |
| 治療期間 | 2年 |
| リスク | マウスピース矯正は矯正用マウスピースを適切に使用しないと、計画どおり歯が動かない可能性があります。 |
| 費用 | 抜歯ありのマウスピース矯正:80万円(税抜) |
先天性欠損の
マウスピース矯正の症例一覧
先天性欠損歯のメカニズム
先天性欠損歯とは、永久歯の「芽」にあたる歯胚(しはい)がもともと存在せず、生まれつき歯の本数が足りない状態のことを指します。決して珍しいことではなく、日本人では約10%前後の割合で見られるとされます。
特に多いのが、以下のような部位の欠損です。
- 上下の第二小臼歯(前から5番目の歯)
- 上顎の側切歯(前から2番目の前歯)
- 下顎前歯
このような部位が先天的に欠如していると、乳歯が残ったまま大人になってしまうケースが多く見られます。
放置すると起きる問題
乳歯はそもそも長期間の使用が前提ではないため、加齢とともに破折や脱落が起こることが避けられません。さらに、乳歯が抜けたままになってしまうと、以下のような問題が生じます。
- 両隣の歯が傾いてくる
- 噛み合う反対の歯が伸びてくる
- 歯列全体のバランスが崩れる
このように、「見た目」と「機能」の双方に悪影響が出る可能性があります。特に、前歯部に空間ができてしまうと、笑ったときの印象に大きく影響し、「すきっ歯」「左右非対称」「正中のズレ」などの審美的な問題につながることもあります。
乳歯を残しておくデメリット(癒着・低位歯)
先天性欠損で乳歯が残っている場合、「問題ないから様子を見る」と言われることもありますが、注意が必要です。乳歯は永久歯と違い、長期間残ることで以下の問題が起こる可能性があります。
- 虫歯や破折で突然失う
- 周囲の歯が傾く
- 噛み合わせが乱れる
さらに重要なのが 乳歯の癒着(アンキローシス)です。乳歯が骨と癒着すると、周囲の歯が正常に生え続けるのに対し、癒着した歯だけが動かず、噛み合わせの高さより低い位置に沈んだ状態(低位歯)になることがあります。
低位歯になると、以下のように歯列全体に影響が及びます。
- 隣の歯が倒れる
- スペースが失われる
- 咬合平面が乱れる
- 将来の矯正が難しくなる
そのため当院では、乳歯が残っている場合でも単に残すのではなく、将来的にどうなるかを予測した上でスペース閉鎖・補綴・移植などを含めて計画します。
先天性欠損をそのままにしている方へ
実際、多くの方が「歯医者で指摘されたけど、乳歯はまだ使えるから放置している」という状態にあります。しかし、先天性欠損は放置すればするほど、理想的な治療が難しくなっていくのが実情です。
- 顎の骨が痩せる
- 歯を移動できるスペースが狭くなる
- 補綴に必要な条件(骨量や隣接歯の角度)が整わなくなる
将来の選択肢を広く保つためにも、早めの相談・診断が大切です。
先天性欠損歯を治療する2つの方法
先天性欠損歯の治療を考える際、まず最初に「スペースを閉じるか、歯を補うか」という大きな方針を決める必要があります。そしてその方針を決める前提として、「健康な永久歯を抜くか、抜かないか」という観点があります。
先天性欠損歯に対してどのような治療を選ぶかは、「何本欠損しているか」「どの部位か」「見た目を重視するか」「人工物への抵抗があるか」など、患者様ごとに異なります。当院では以下の2つの方針を軸に、複数の選択肢をご提示しています。
【1】矯正で欠損部のスペースを閉じる方法
周囲の歯を矯正で移動させて、欠損している部分のすき間を矯正で詰める方法です。インプラントや接着ブリッジといった、補綴物の使用を避けたい方に有効です。
歯の移動の仕方によって、「乳歯をそのまま抜いて閉じる」パターンと「反対側も抜歯して左右の本数を揃えてから閉じる」パターンなど、さまざまな方法があります。
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治療前 大人の歯が足りず乳歯が残ったままの状態 -
治療後 乳歯を抜歯して並べました
こんな方におすすめ
- 人工歯を入れたくない
- 左右の歯に1本ずつ欠損歯がある(左右の歯の本数が同じ)
- できるだけ安価に治療を行いたい
治療の注意点
①スペースを閉じる際に、前歯が下がりすぎてしまう場合があります。口元にもともと突出感がない方は、抜歯によって横顔のバランスが崩れる可能性があるため、慎重な判断が必要です。このような場合は次にご紹介する補綴治療との組み合わせを検討します。
②左右の歯に本数差がある状態でスペースを閉じるケースでは、正中がズレてしまうケースがあるため、より綿密に治療計画を立てる必要があります。実際に他院でそういった治療を行い、正中がズレた状態で仕上がってしまった患者様もおられますので、ご注意ください。
【2】補綴で欠損歯の部分に歯を足す方法
先天性欠損で空いたスペースを、補綴治療で歯を入れて、矯正治療で歯列を整える方法です。当院では、接着ブリッジやインプラント、親知らずの移植などを症例に応じて使い分けています。
抜歯を伴う方法では口元が引っ込みすぎてしまうという場合や、欠損の本数が多く矯正で詰めるだけでは歯の本数が足りない場合は、補綴で歯を足す方法が適応となります。
補綴で欠損歯を補い矯正した症例
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治療前 2番目(側切歯)が元々ない状態 -
治療後 2番目の歯が入り左右対称になった
先天性欠損のあった前歯に接着ブリッジで治療を行い、矯正治療で乱れた歯列を整えました。欠損箇所に残っていた乳歯が周囲の歯よりも小さいため審美的に不利な状況でしたが、治療後は接着ブリッジが周囲の歯と調和しており、見た目にも違和感は全くありません。
先天性欠損の際に行う主な3つの補綴治療
先天性欠損で空いたスペースを補綴治療で補いながら、矯正治療で歯列を整える方法です。当院では主に、接着ブリッジ・インプラント・親知らずの移植を症例に応じて使い分けています。
接着ブリッジ
隣り合う歯の裏側をごくわずかに削り、そこに人工歯を接着して固定するブリッジ治療です。歯を大きく削る従来のブリッジとは異なり、歯へのダメージを最小限に抑えられます。前歯部の補綴に特に適しており、自然な見た目に仕上がることから、審美面でも優れた選択肢です。ただし接着による固定のため、強い咬合力がかかる奥歯への使用は適応外となります。
インプラント
歯の根の代わりとなる人工歯根(チタン製のネジ)を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。隣の歯を一切削らずに済み、独立した1本の歯として機能するため、咬み心地が天然歯に近いのが特長です。骨にしっかりと固定されるため、接着ブリッジでは対応が難しい奥歯にも使用できます。一方で、治療期間が比較的長くかかること、費用が高くなることがデメリットとして挙げられます。
親知らずの移植
不要になった健康な親知らずを抜歯し、欠損部位に移植して使う治療法です。インプラントと接着ブリッジとは異なり、ご自身の天然歯をそのまま活用できる点が最大の特長です。ただし移植には、親知らずの歯根の形や骨の状態など、一定の条件を満たす必要があります。すべての方に行えるわけではないため、まずは診査・診断のうえでご提案いたします。
各種補綴治療の当院での使い分け
基本的に前歯は接着ブリッジ、奥歯はインプラントという形で使い分けます。インプラントの寿命は諸説ありますが、15年前後とされることが多いです。そのため患者様のご年齢がお若い場合は、インプラントを避けて歯の移植などの方法や、矯正でスペースを閉じる方法をお勧めすることがあります。
患者様のご希望とご年齢やライフスタイル、将来のお口の健康まで加味して、さまざまな方法をご提案いたします。
先天性欠損の部位別解説
先天性欠損は、欠損している歯の部位によって、適切な治療方針が大きく変わります。ここでは「奥歯」「上の前歯」「下の前歯」の3つに分けて、それぞれのケースで当院がどのように対応しているかをご説明します。
奥歯の先天性欠損
奥歯(主に上下の第二小臼歯)の先天性欠損では、乳歯が残ったまま大人になっているケースが多く見られます。奥歯は前歯ほど目立ちませんが、前歯の位置をどこに持っていくかによって、適切な治療法が変わります。
当院では矯正治療だけでなく補綴治療まで含め、最終的な咬合と審美性を総合的に設計します。
ケース①スペースを閉じても前歯が下がりすぎない場合
八重歯・出っ歯など、もともと抜歯矯正が適応となる歯並びの方は、乳歯を抜歯してそのままスペースを閉じることが理にかなっています。前歯をある程度引っ込める必要がある方にとっては、むしろ好都合なケースです。
ケース②スペースを閉じると前歯が下がりすぎる場合
口元にもともと突出感がない方が無理にスペースを閉じると、前歯が引っ込みすぎて横顔のバランスが崩れることがあります。このような場合は、以下のいずれかの方法を検討します。
- インプラント併用:欠損部にインプラントを入れ、前歯の位置を保ちながら矯正を行う
- 天然歯でスペースを閉じたい方法:アンカースクリューとスライダー装置を用いて、前歯を動かさず奥歯だけを前方移動させる
こちらのケースでは、先天性欠損で奥歯に乳歯が残っていました。抜歯矯正を行うと、前歯が引っ込みすぎてしまい、口元が痩せる・横顔が崩れるリスクがあったため、乳歯を抜いた箇所にインプラントを埋入し、ガタガタの前歯は歯列矯正で綺麗に整えました。
上の前歯(2番)がない場合
上顎側切歯(2番)は、先天性欠損が最も多い部位のひとつです。前歯は笑ったときに最も目立つ箇所であり、正中のズレ・左右差・スマイルラインのバランスに直接影響します。治療法の選択が、見た目の仕上がりを大きく左右します。
審美性を重視する場合は補綴を行うことが多い
正中を揃えたい・左右対称に見せたい・前歯の見え方を重視したいという方には、欠損箇所に人工の歯を補う治療が適しています。前歯部では接着性ブリッジが第一選択になることが多いです。
理由は以下の通りです。
- 前歯は奥歯ほど強い咬合力がかからない
- 若いうちのインプラントは、顎の成長とともに将来的な位置ズレが生じる可能性がある
- 歯を削る量が最小限で済む
※奥歯の欠損には接着ブリッジは適応外となります。
補綴を行わずに矯正で並べる場合
補綴を行わない場合、例えば2番(側切歯)が欠損している方は、1番(中切歯)の隣に犬歯(3番)が並ぶ形になります。この状態でも気にならない方も多く、犬歯は形態修正・サイズ調整・色調調整により側切歯の形に近づけることが可能です。
見た目の違和感を抑えつつ、人工歯を使わずになるべく費用も抑えながら治療を完結させたい方には有効な選択肢です。
下の前歯がない場合
下顎前歯も欠損が多い部位のひとつです。スマイル時の審美的な影響は上の前歯ほど大きくありませんが、上の前歯との咬合関係に深く関わります。欠損の本数と上の歯並びの状態によって、適切な対応が異なります。
上の歯並びが悪いケース
下の前歯の欠損を治療する際には、上の前歯の状態に合わせた治療が必要になります。上の歯並びにガタガタや出っ歯がある場合は、上を2本抜歯して矯正を行うことがあります。この際に下の前歯が2本欠損していれば、ちょうど上下歯列矯正をするのと同じような状態になります。下の前歯が3本欠損している場合は、1本だけ補綴物で補う、といったような形で、上下ともに2本抜歯したのと同じ状態を作ります。
上の歯並びが綺麗なケース
一方、上の歯並びがきれいで抜歯が必要ない場合、矯正で下の欠損だけを詰めると下顎だけが下がりすぎてしまうため、接着ブリッジでスペースを補い下顎が下がらないように調整する方法が適しています。
もしも他院で「上を抜歯して矯正しましょう」と言われた方でも、当院では抜歯を避けられるケースがあります。
他院で「上を抜歯」と言われた方の症例|シミュレーションの重要性
「下の前歯が元々2本少なく、すきっ歯が気になる」「他院では上の健康な歯を2本抜くと言われた」「ワイヤー矯正ではなく、できればマウスピース矯正がしたい」こうしたお悩みを抱えて来院された30代女性の症例です。
下顎前歯が先天的に2本欠損しているケースでは、上の本数バランスを取るために上の歯を2本抜歯する方法も検討されることがあります。
しかし今回の患者様は、治療前のEラインが整っており、正面から見た上の歯の見え方にも大きな問題がありませんでした。
そのため、事前に顔貌シミュレーションを行い、上の歯を抜歯した場合の口元の変化を確認しました。シミュレーションの結果、抜歯によって口元が下がりすぎ、顔立ちの印象が変わる可能性が示されました。
歯並びだけでなく、横顔や口元から抜歯するべきかどうかを判断することが大切です。
そこで当院では、上顎は非抜歯のまま、インビザライン(マウスピース矯正)で下の歯並びとスペースを整えたうえで、欠損部2本分に接着ブリッジを装着する治療計画を採用しました。
-
マウスピース矯正でスペースを調整し接着ブリッジを装着(歯は削りません) -
治療前後の横顔
治療期間1年。治療後は下のすき間が改善し、Eラインを大きく崩さない自然な仕上がりとなりました。
患者様のご家族やお知り合いからも「どこに歯が入っているかわからない」とのお声をいただいています。
このケースを見ると、矯正治療前の顔貌シミュレーションの重要性がよくわかるかと思います。事前に顔貌のシミュレーションを行い、適切な治療を行うことで、理想的な顔貌を実現することが出来ました。
| 患者さんのお悩み、希望 | 下の前歯が元々2本少ないすきっ歯が気になる。他院で上の健康な歯を2本抜歯すると言われた。ワイヤーではなくマウスピース矯正を希望。 |
|---|---|
| 治療方法 | 非抜歯マウスピース矯正、接着ブリッジ |
| 治療期間 | 1年 |
| リスク | マウスピース矯正は矯正用マウスピースを適切に使用しないと、計画どおり歯が動かない可能性があります。 |
当院の強み:横顔・正面からの見た目までシミュレーションで判断
先天性欠損の治療では、矯正のみ・補綴併用・抜歯の有無によって、治療後の顔の印象が変わります。先ほどの症例がまさに、わかりやすい実例です。噛み合わせのバランスだけを考えれば上の歯を2本抜歯する方法も選択肢のひとつでした。
しかし術前に横顔シミュレーションを行った結果、「抜歯すると口元が下がりすぎ、相対的に下顎が前に出て見える」ことが明らかになりました。
「治療が終わったら顔の印象がイメージと違った」そうなってからでは取り返しがつきません。
当院のシミュレーションは、そのリスクを事前に可視化し、患者様が納得した状態で治療をスタートできるようにするためのものです。
先天性欠損に対する
各種治療のメリット・デメリット
「矯正でスペースを閉じる」か「補綴で歯を足す」か。どちらの方針を選ぶかによって、見た目・機能性・メンテナンス・費用の面でそれぞれ違いがあります。ここでは患者様からご相談の多い4つの観点から、各治療法の特徴をご説明します。
①見た目・正中ラインへの影響
矯正でスペースを詰める方法
当院では前歯を動かさず奥歯だけを前方移動させることで、正中のズレを生じさせずに治療することが可能です。ただし対応が難しいケースや、他院で片側だけ抜歯してうまく閉じられなかった場合などには、正中がずれてしまうことがあります。正中が顔の中心からずれると、笑ったときの前歯の左右バランスが崩れ、見た目に違和感が出ることがあります。
補綴で歯を補う方法
欠損部に人工歯を入れることで、歯列の正中を自然に保ちやすくなります。正中を揃えたい方や、写真・接客など口元の印象が気になる方、前歯の左右対称性を重視したい方におすすめです。
正中のズレのある先天性欠損を治療した症例
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治療前 正中にズレのある状態 -
治療後 顔貌と歯列の正中が一致
当院では実際に、正中にズレのある先天性欠損の患者様を治療したケースがあります。ご覧の通り顔貌に対して正中が乱れていましたが、補綴治療と矯正治療を併用し、顔貌と歯列の正中がぴったり重なるようになりました。
②機能性・噛みやすさの違い
矯正でスペースを詰める方法
自分の天然歯だけで咀嚼するため、噛み心地が自然で違和感がありません。矯正によって咬合のバランスが整うことで、顎への負担軽減にもつながります。
補綴で歯を補う方法
インプラントは天然歯に近い噛み心地と安定性があり、奥歯でも問題なく使用できます。接着ブリッジは前歯部であれば機能的に問題ありませんが、強い咬合力がかかる奥歯には適応外となります。
補綴によって歯の本数を維持するため、特にインプラントを使用するケースでは、矯正でスペースを詰める方法と比べて噛む力の総量が保たれて噛みやすく感じる可能性があります。
③メンテナンス・将来的なリスク
矯正でスペースを詰める方法
人工物が一切入らないため、補綴物の破損・脱落・再治療といったリスクがなく、長期的なメンテナンス負担が少ないのが大きな利点です。
補綴で歯を補う方法
インプラントは定期的なメンテナンスが必須です。また、寿命は諸説ありますが15年前後とされることが多く、将来的に再治療が必要になる可能性があります。そのためお若い患者様には、インプラントを避けた方法をご提案するケースもあります。
接着ブリッジは接着力が低下すると外れることがありますが、再接着で対応できるケースがほとんどです。
④治療費用・保険適用について
歯列矯正・補綴治療はともに自費(自由診療)となります。欠損の部位・本数・選択する治療法によって費用は異なるため、個別のお見積りになります。
ただし、先天的に6本以上の永久歯が欠損している場合は、「先天性部分無歯症」として保険が適用される可能性があります。保険適用でも大学病院など対応施設が限られており、矯正・補綴を一貫して担当できない場合もあります。
当院では保険適用外となりますが、矯正から補綴まで一院で一貫して対応できる点が強みです。保険適用に該当するかどうかは、診査診断のうえご案内いたします。
先天性欠損の矯正治療で
当院が選ばれる理由
先天性欠損歯の治療では、「矯正でスペースを詰める」「補綴で歯を補う」このどちらが適切なのか、患者様の状態に応じて判断し、場合によっては組み合わせて治療を行う必要があります。さらに抜歯を行うべきかどうか、どこを何本抜歯するのか、といった判断も必要です。
しかし、多くの歯科医院ではその判断や対応が難しいのが実情です。
当院では矯正治療・補綴治療・親知らずの移植まで含め、あらゆる選択肢に精通した体制を整えており、「この方法しかできない」という制限なく、患者様にとって最適な治療を基準にご提案できることが大きな強みです。
矯正・抜歯・補綴・移植まで一貫して対応できる体制
当院は矯正治療を専門としつつも、補綴治療(接着ブリッジ・インプラント)や親知らずの移植にも対応できる、一院完結型の診療体制を整えており、患者様のさまざまなニーズに応えられます。
- 「人工物はなるべく使いたくない」→ 矯正単独での治療、または親知らずの移植
- 「見た目・正中を重視したい」→ インプラントや接着ブリッジで歯を補って正中を維持
- 「子どものうちから将来を見据えて治療したい」→ 顎の成長を考慮した矯正設計と、将来の補綴まで見据えた治療計画
治療法ありきではなく、患者様の希望を叶えるためのあらゆる選択肢をご提案できることが、当院の強みです。
得意な方法に偏らない、フラットな説明
先天性欠損の治療では、「どの方法を選ぶか」だけでなく、「どの視点から説明を受けるか」によって、提示される選択肢そのものが変わってしまうことがあります。矯正だけを専門とする医院では、補綴を使わずスペースを閉じる方向に誘導されがちです。逆に補綴中心の医院では、インプラントやブリッジによる補綴が優先されることが多い。その結果、本来であれば選べたはずの方法を知らされないまま治療が進んでしまうケースも少なくありません。
当院では矯正・補綴のいずれにも専門的な知見を持つことで、どちらかに偏ることなく、すべての選択肢をフラットにお伝えすることを大切にしています。正中がずれるリスク、補綴物の将来的な維持リスク、抜歯によって口元が引っ込みすぎる可能性。それぞれの方法に存在するメリット・デメリットを包み隠さずお話しします。
患者様にご自身が「納得して選べる」状態をつくることが、当院が大切にしている診療姿勢です。
横顔・正面からの見た目までシミュレーションで判断
先天性欠損の治療では、矯正のみ・補綴併用・抜歯の有無によって、治療後の顔の印象が変わります。当院ではフェイスシミュレーションシステムを用いて横顔・正面それぞれの仕上がりを複数パターンで比較し、患者様と一緒に確認した上で治療方針を決定します(正面からのシミュレーションは即日ではなく後日ご案内となります)。
無料カウンセリングのご案内
まずはお気軽にご相談ください
先天性欠損歯に対する矯正治療は、治療法の選択肢が多岐にわたるため、「どの方法が自分に合っているのか」「スペースを閉じた方がいいのか、歯を補った方がいいのか」など、迷われる方が多くいらっしゃいます。
当院では、先天性欠損を含む複雑な矯正治療にも豊富な実績があり、補綴・親知らずの移植を含めたトータルなご提案が可能です。人工物を使わない矯正が良いのか、それとも審美性を重視して補綴を組み合わせるべきなのか。
どちらが正しいかではなく、「あなたにとってベストな選択は何か」を、専門的な視点で一緒に考えてまいります。ご相談は無料カウンセリングにて承っております。小さな疑問でも構いませんので、どうぞお気軽にご予約ください。
よくあるご質問(FAQ)
患者様の疑問にお答えします
Q. 乳歯が大人になっても残っているのは問題ありますか?
A.はい、注意が必要です。乳歯はもともと永久歯に生え替わることを前提とした歯のため、長期間残り続けると虫歯・破折・歯根吸収などによって突然失うリスクがあります。また、乳歯が骨と癒着(アンキローシス)すると、周囲の歯だけが伸び続け、その乳歯だけが低い位置に沈む「低位歯(インフラオクルージョン)」になることがあります。これにより隣の歯が傾いたり、咬合が乱れたりして、将来の矯正が難しくなる場合があります。
Q. 先天性欠損はどのくらいの頻度でありますか?
A.先天性欠損は約10人に1人くらいの割合でみられるといわれています。特に上の前歯2番(側切歯)、下の前歯、上下の小臼歯(前から5番目)に多く見られます。
Q. 乳歯が残っていますが、抜いた方がいいですか?
A.状況によって異なります。乳歯が残っていても、すぐに抜歯が必要とは限りません。ただし、将来的に脱落する可能性が高い乳歯であれば、矯正治療の前に処置を検討することが多いです。抜歯後のスペースをどう扱うか(閉じる・補う)も含めて、治療計画の中でご説明します。
Q. 矯正だけで治せますか?それとも補綴が必要ですか?
A.欠損の部位・本数・希望される仕上がりによって異なります。矯正だけでスペースを閉じて対応できるケースもありますが、正中のズレや見た目のバランスを考慮すると補綴との併用が望ましい場合もあります。当院では、それぞれの方法のメリット・デメリットを丁寧にご説明し、患者様に合った治療方針を一緒に検討してまいります。
Q. 補綴はインプラント以外の治療方法はありますか?
A.はい、複数の選択肢があります。前歯では、接着ブリッジ・親知らずの移植など、インプラント以外の方法も幅広く取り扱っております。もちろん矯正のみでのスペースの閉鎖も可能です。年齢・お口の状態・ご希望に応じてご提案しますので、まずはご相談ください。
Q. 乳歯を抜いた後は必ず矯正でスペースを閉じる必要がありますか?
A.必ずしも矯正で閉じる必要はありません。スペースを閉じることで前歯が引っ込みすぎてしまう場合は、インプラントや接着ブリッジで歯を補う方が自然な仕上がりになることもあります。顔貌や咬合バランスを総合的に見て判断することが重要です。
Q. インプラントと接着ブリッジはどう選びますか?
A.部位によって適した方法が異なります。前歯(特に上の2番):接着性ブリッジが第一選択になることが多いです。前歯は奥歯ほど強い咬合力がかからず、歯を最小限で済み、若いうちのインプラントは将来的な位置ズレのリスクがあるためです。奥歯:咬合力が強くかかるため、接着ブリッジは適応にならないことが多く、インプラントが適しています。
Q. 前歯が1本ない場合、補綴せず矯正だけでも大丈夫ですか?
A.可能な場合もあります。犬歯を前歯の位置に移動させ、形態修正やサイズ調整を行うことで自然に見せることができます。ただし正中やスマイルラインを重視する場合は、補綴を併用する方が理想的な仕上がりになることがあります。
Q. 天然歯だけでスペースを閉じたい場合は可能ですか?
A.可能な症例もあります。当院ではアンカースクリューとスライダー装置を用い、前歯を動かさず奥歯だけを前方へ移動させてスペースを閉じる方法を行っています。対応できる医院は限られますが、天然歯のみで治療を完結させたい方には有効な選択肢です。
Q. 治療費用はどのくらいかかりますか?
A.矯正治療・補綴治療ともに自由診療となります。症例によって必要な処置が異なるため、費用は個別にお見積もりいたします。ただし、先天的に6本以上ある場合は保険適用になる可能性もあります。まずは当院の無料カウンセリングにてご相談ください。
Q. 先天性欠損の治療はどの医院でも同じですか?
A.いいえ、医院によって方針が大きく異なります。矯正だけで判断する医院、補綴中心の医院では、提示される選択肢も治療後の顔貌・噛み合わせの結果も変わります。当院では矯正・補綴・顔貌シミュレーションを組み合わせて、総合的な治療計画を立てています。
Q. 子どもが先天性欠損と言われました。いつ頃から治療を考えるべきですか?
A.なるべく早い段階でのご相談をお勧めします。乳歯列期〜混合歯列期にかけて、どのタイミングで介入するかはお子様の成長発育にも関わります。矯正でスペースを確保しておくのか、将来の補綴に備えるのかといった判断が必要になるため、早めに方針を立てておくことが大切です。
Q. 相談だけでも可能ですか?
A.はい、可能です。当院では60分の無料相談にて、診査・治療選択肢の説明・シミュレーションのご案内を行っています。先天性欠損の治療は医院によって考え方が大きく異なります。「何から始めればいいかわからない」という段階でも、お気軽にご相談ください。
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