出っ歯は自力で治せる？押せば治る？自力矯正がダメな理由や出っ歯の原因・治療法

『出っ歯は自力で治せるって本当ですか？』
『出っ歯を押してたら治ったという噂を聞きました！』
『出っ歯を確実に直すためにはどうすればいいですか？』

当院にご来院くださる患者様から、このようなご質問をいただくことは少なくありません。実際にネットなどを見ていると、出っ歯が自力で治った、毎日指で押しているうちに歯が引っ込んだ、という話を目にすることもあります。

では実際のところ、出っ歯は自力で治すことができるのでしょうか？また自力で直せない場合は、どうすれば出っ歯を治せるのでしょうか。

このページでは、出っ歯を自力で治すことは可能なのか、出っ歯になる原因や治療方法も交えて解説します。

大阪府松原の当院マウスピース矯正歯科では、インビザラインを使用したマウスピース矯正をご提供しております。院長の中村はマウスピース矯正のスペシャリストですので、他院では治療出来ないと言われた症例や、歯を抜かないといけないと言われた難しい治療でも、当院では問題なく治療できるケースが多いです。矯正治療でお困りの方はぜひ一度お問い合わせください。

まずはぜひ当院の矯正治療の症例をご覧ください。当院の技術力が一目でご理解いただけます。

出っ歯とは

出っ歯とは上の前歯が下の前歯よりも前方に大きく突出しているような状態の歯並びを指す言葉です。歯科の専門用語では上顎前突と呼びます。

本来であれば上の前歯は下の前歯よりも2mm〜3mm程度前方に位置するのですが、この距離が4mm以上離れている場合、上顎前突（出っ歯）だと診断されます。

出っ歯の方は喋る時や笑う時など、主に口を開けた際に上の前歯が目立ってしまうことがあり、審美的に不利だと感じる方も多いです。また症状が重度になると、口を閉じていても口元がモコッと前突してしまう場合があり、このような状態を口ゴボなどと呼んだりします。

出っ歯になる原因とは？

①日常的な癖や習慣

幼少期に舌癖（舌で歯を押してしまう）や爪噛み癖、指しゃぶり、口呼吸などの癖があると、将来的に出っ歯になってしまうことがあります。またこのような癖や習慣が原因で、大人になってから出っ歯になってしまったという方もおられます。

お子様の出っ歯を予防するために悪癖を治しましょう

出っ歯を引き起こすような癖や習慣は、幼少期に染み付いてしまうケースがほとんどです。このような癖や習慣は、子供の頃であれば改善することも簡単ですが、大人になってからは改善が難しかったりすでに出っ歯になってしまっていたりする可能性もあります。そのためまだ小さな頃に、親御様が矯正してあげることが大切です。

お子様に注意しても治らないという場合には、歯科医院でこのような癖の矯正を行うこともできます。例えば口腔筋機能療法（MFT）などを行うことで、このような悪癖や悪習慣を矯正し、出っ歯をはじめとする不正咬合（悪い歯並び）を予防・改善できるはずです。

②遺伝による形質

遺伝的に出っ歯になりやすい方もおられます。歯並びそのものは遺伝しませんが、顎の大きさや歯の大きさなどには遺伝性があり、例えば顎が小さく歯が大きい場合には歯列に前歯が綺麗におさまらず、出っ歯をはじめとした不正咬合を引き起こすことがあります。

顎の大きさが原因の出っ歯

上顎が大きすぎるような場合や下顎が小さすぎる場合は、相対的に上顎が前突してしまい出っ歯に見えるケースがあります。また上顎が小さすぎる場合にも、歯が歯列に綺麗におさまらずに飛び出してしまい、出っ歯になってしまうことがあります。

このような場合には、マウスピース矯正やワイヤー矯正による治療で、出っ歯の症状を改善することが可能です。

歯の大きさ・位置が原因の出っ歯

歯が大きすぎたり、歯の位置が前方にある場合には、出っ歯に見えてしまうことがあります。歯が大きすぎる場合、歯の大きさのせいで出っ歯に見えるケースもあれば、歯が大きすぎるせいで歯列に綺麗におさまらずに出っ歯に見えるケースもあります。

歯並びそのものに問題がない出っ歯の場合には、マウスピース矯正やワイヤー矯正だけでなく、セラミック矯正で治療を行えることがあります。

出っ歯は自力で治すことができる？

SNSや情報サイトなどでは、自力で出っ歯を治すための方法が数多く紹介されています。歯列矯正は専用の装置を使って歯に力を加えて歯を動かしますが、自分で歯に力を加えることで、自力で矯正ができるといったものです。

先述した舌で歯を押してしまうような癖だけでも、歯が動いて歯並びが変わってしまうことがあることからもわかる通り、ご自身で歯を押すことで歯を動かすことは不可能ではありません。しかしこのような行為には大きなリスクとデメリットが付き纏うため、絶対に行わないでください。

ここではSNSなどで紹介されている代表的な自力矯正の方法と、それに伴うリスクやデメリットをご紹介します。絶対に真似をせずに、歯並びに問題を抱えている方は必ず歯科医院を受診ください。

歯を指で押して治す方法

出っ歯の自力矯正法として有名なのが、単純ですがご自身の指で歯を押して治す方法です。具体的には、出っ歯になっている前歯を口の奥に向かって押すことで、歯が後ろに下がって出っ歯が治るというようなものです。

確かに歯を押すことで矯正治療と同じように歯に力を加えることは可能ですが、矯正治療では通常以下のように歯を動かします。

• 歯にダメージを与えないように力加減が計算されている
• 歯を動かす方向や動かす距離をレントゲンやCTを用いて設計している
• ワイヤー矯正は24時間、マウスピース矯正は20時間程度、一定の力を歯にかけ続ける

ご自身で指を使って歯を押す方法で、上記と同じことができるかを考えてみると、非常に無謀なことであるとご理解いただけるかと思います。歯に力をかけすぎると歯にダメージがあったり、歯を動かす距離や方向が悪い場合には顎の骨から歯の根が飛び出して歯が死んでしまう場合もあります。

このような事態が起きると、最悪の場合は抜歯に至ることもある為、自力での矯正は絶対にお勧めできません。

割り箸を使って出っ歯を治す方法

割り箸を使って出っ歯を自力矯正する方法も有名です。具体的な方法としては、仰向けに寝転がった状態で割り箸の中央部分を唇で軽く咥えた状態をキープします。これによってお口周辺の筋肉がリラックスした状態になり、筋肉の緊張がとけて出っ歯が治るというものです。

指で押す方法とは異なり、これは歯並びそのものにアプローチする物ではありません。筋肉に対してアプローチし、うまくいけば噛み合わせが少し改善する可能性がある、といったような仕組みです。しかしこの方法も噛み合わせが変わってしまうことがあり、それが悪い方向に働く可能性もあるため、やはり一般の方がご自身の判断で行うと余計に歯並びが悪くなるかもしれません。歯科医師からの指導がない限り、自力で割り箸を使った出っ歯の矯正を行うことは絶対にやめてください。

格安マウスピースを使用する方法

最後に自力での矯正とは少し異なるかもしれませんが、ご自身で格安のマウスピース矯正を調べて矯正治療を行うことは、おすすめできません。

例えばインビザラインは最も有名で世界シェアも最大のマウスピース矯正治療法です。インビザラインはこれまでに治療を受けた1400万以上の症例のデータを元に、患者様の現在の歯並びが理想的な歯並びになるまでの歯の動かし方を専用のシステムが計算して、患者様オリジナルの治療計画を作成します。

さらに歯科医師が直接患者様の歯並びを確認し、システムが作った治療計画に修正を加えて、より精密で患者様の理想的な歯並びを目指せる治療計画を作成します。

それに対していわゆる『格安マウスピース矯正』で作成されるマウスピースは、あなたの歯並びに適した物ではない可能性があります。症例数が少なく適切な治療計画が作れなかったり、治療計画の修正などに歯科医師が携わっていないケースもあるようです。このような格安マウスピース矯正治療で結果的に歯並びが悪くなってしまい、当院に再矯正のために訪れる患者様もおられます。

出っ歯の矯正は矯正治療の中でも難しい治療となることが多いです。安さだけを見て格安マウスピース矯正に手を出すのではなく、信頼できる矯正医のもとで治療を受けることをおすすめします。

自力で出っ歯を治そうとすることのデメリット

これまで巷で噂に上がることのおおい出っ歯の自力矯正方法についてご紹介しました。出っ歯の自力矯正はやめた方が良いということがわかっていただけたかと思いますが、それでも諦めきれないという方は、ぜひ以下でご紹介する『出っ歯を自力で治そうとするデメリット』もご確認ください。

出っ歯を自力で矯正しようとすることには、以下のようなデメリットやリスクが伴います。

• 歯並びが悪くなる可能性が高い
• 歯の寿命を縮めてしまうリスクがある
• 歯が抜けてしまうケースも

歯並びが悪くなる可能性が高い

出っ歯の自力矯正に失敗すると、かえって歯並びが悪くなってしまう可能性が非常に高いです。歯並びというのは一人ひとり全く異なります。顎の形や噛み合わせなどの違い、さらに歯並びに伴う顔貌の印象も患者様一人ひとりで異なります。

当院のような矯正治療に特化した歯科医院では、患者様一人ひとりの歯の状態や顎の形状、噛み合わせ、顔貌まで細かく診断を行います。さらに出っ歯を矯正する際にも、歯をどの程度まで引っ込めるか患者様と詳細に打ち合わせします。歯を引っ込めすぎると老人のような顔貌になってしまったり、逆に歯を引っ込める量が足りなければ口元の突出感が改善されきらなかったりします。

そしてこのような患者様ごとの変化をデータとして捉えるために、当院ではセファロと呼ばれる特殊なレントゲンや、歯科用のCT、歯並びの変化とそれに伴う顔貌の変化を視覚的にシミュレーションするための専用ソフトなどをご用意しております。

矯正治療に特化した歯科医師が、これだけさまざまな専用機器を活用して、ようやく患者様の理想的な歯並び・顔貌を実現することができます。

一般の方が自力矯正で歯を動かせたとしても、理想的な歯並びにならなかったり、自然な顔貌にならずに、後悔する方や歯科医院での再矯正を行う方が多いようです。

歯の寿命を縮めてしまうリスクがある

自力矯正の大きなリスクとして歯の寿命を縮めてしまう点が挙げられます。歯を強く押しすぎて歯や骨にダメージを与えてしまうことがあります。

より悪いケースだと、歯の動きに伴って歯肉が退縮し、歯がとても長く見えるようになってしまうことがあります。歯肉が退縮して剥き出しになってしまった歯は虫歯になる可能性がとても高くなります。

最も悪いケースとしては、歯が埋まっている『歯槽骨』から歯の根っこが飛び出してしまう可能性が考えられます。歯科医院で行う歯列矯正では、歯槽骨から歯の根が出ないように最新の注意を払って矯正治療を行います。

歯が抜けてしまうケースも

上記で説明したように、歯槽骨から歯の根っこが飛び出してしまうと、歯の神経が死んでしまいます。神経の死んだ歯は非常に脆くなり、最悪の場合には歯が抜け落ちてしまいます。当然ですが永久歯は一度抜けると生え変わることがないため、インプラントなどの治療が必要になります。

出っ歯を矯正しようと思って前歯に負荷をかけて前歯が抜けてしまうと、結果として審美性に著しく悪い影響を与えることになるため、自力矯正をしようと考えている方は絶対にやめてください。

歯科医院での出っ歯の矯正方法について

ここまでご覧いただき、自力での出っ歯の矯正はすべきではないとご納得いただけた方は、ぜひ歯科医院での出っ歯の矯正治療をご検討ください。

歯科医院で出っ歯を矯正する場合には、以下の3つの方法を活用して、治療を行います。

• マウスピース矯正
• ワイヤー矯正
• セラミック矯正

歯科医院では主にこれら3つの方法を活用し、場合によっては併用しながら、出っ歯を治療していきます。

①マウスピース矯正（インビザライン）

透明で目立たないマウスピース型の装置を、患者様ご自身で毎日20時間前後装着することで、徐々に歯を動かしていく矯正治療の方法です。当院では世界で最もシェアが大きく、全顎矯正に対応できるため出っ歯の矯正にも適している、インビザラインを採用しています。

マウスピース矯正は比較的新しい矯正治療の手法のため、出っ歯の矯正はマウスピース矯正では行えないとする歯科医院もありますが、当院のようにマウスピース矯正を専門的に扱っている歯科医院では出っ歯の矯正も問題なく行えます。

ただしマウスピース矯正は患者様ご自身が毎日の装着時間をきちんと守らなければ、正しい治療効果が得られない可能性があるため、自己管理が苦手な方には不向きな治療方法です。しっかりと自己管理ができるという方であれば、マウスピース矯正で出っ歯の治療を行うことは十分に可能です。

②ワイヤー矯正

金属でできたブラケットと呼ばれる装置を歯の表面に取り付けて、ブラケットにワイヤーを通し、ワイヤーの引っ張る力で歯を動かす矯正治療の方法です。多くの方が歯列矯正と言った時に想像されるのは、きっとワイヤー矯正ではないでしょうか。

ワイヤー矯正は歯列矯正の中でも歴史が古く治療方法がしっかりと確立されているため、マウスピース矯正で出っ歯を治療するのは難しいという歯科医院でも、ワイヤー矯正であれば可能ということは多いでしょう。

当院の場合はほとんど全ての症例をマウスピース矯正で治療可能ですが、ワイヤー矯正を併用した方がより早く治療を終えられるようなケースなどでは、一時的にワイヤー矯正を併用する場合もございます。

③セラミック矯正

歯を削ってセラミックの被せ物を装着することで、歯の大きさや形、色などを調整する治療方法です。症状が軽度で歯が傾いていることが原因で出っ歯になっている方などは、セラミック矯正での治療が適応となります。

セラミック矯正はマウスピース矯正やワイヤー矯正と異なり、歯を動かしているわけではないため、治療にかかる期間が非常に短い点が特徴です。さらに歯の色や形も調整できるため、非常に審美性の高い仕上がりが期待できます

ただしセラミック矯正は歯を削る必要があり、削った歯は寿命が短くなってしまうことがわかっているため、基本的にはマウスピース矯正やワイヤー矯正での治療が良いと考えられています。

当院では出っ歯の治療は基本的にはマウスピース矯正で行い、場合によってはワイヤー矯正を併用し、治療完了後にさらに歯の審美性を高めたいといったご希望がある場合にセラミック矯正で歯の色や形など見た目を整える、といった使い方をしております。

まとめ：出っ歯の自力治療は危険！お困りの方は当院にご相談ください

このページでは、出っ歯は自力で治せるのか？という疑問に回答いたしました。結論としては、出っ歯を自力で治すことはできません。ネットなどをみると、指で歯を押したり割り箸を使うような方法が紹介されていますが、このような方法を行うのは絶対にやめてください。

確かに歯に力を加えると歯を動かすことができるので、歯列矯正のように自分で力を加えて歯を動かすことは可能です。しかし専門的な知識がない方が自力で歯を押して矯正しようとすると、かえって歯並びが悪くなったり、歯の健康を害して歯が抜けてしまう場合もあります。

また最近では格安マウスピース矯正で出っ歯の治療を行う方も多いですが、格安マウスピース矯正で上手くいったという方はあまり見たことがありません。実際に当院にも、格安マウスピース矯正で出っ歯の矯正に失敗して、出っ歯の再矯正を希望されてご来院くださる患者様もいらっしゃいます。

出っ歯が気になる、出っ歯を治療したいという方は、ご自身でなんとかしようと考えるのではなく、必ず歯科医師に相談の上で歯科治療によって出っ歯を改善していきましょう。

大阪府松原の当院マウスピース矯正歯科では、インビザラインを使用したマウスピース矯正をご提供しております。院長の中村はマウスピース矯正のスペシャリストですので、他院では治療出来ないと言われた症例や、歯を抜かないといけないと言われた難しい治療でも、当院では問題なく治療できるケースが多いです。矯正治療でお困りの方はぜひ一度お問い合わせください。

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