歯周病・歯肉退縮だと矯正治療はできない?できないケースやリスクを症例も交えて解説します | ワイヤー矯正をしたくない方向けの大阪の専門医院

歯周病・歯肉退縮だと矯正治療はできない?できないケースやリスクを症例も交えて解説します

『歯周病だと矯正治療は受けられないですか?』
『歯周病の人が歯列矯正をするリスクを教えて欲しい』
『歯茎が下がっているから歯列矯正できない』

近年ますます治療を受ける方が増えている歯列矯正。一昔前までは矯正治療は子供の頃に受けるもので、大人になってから受ける治療ではないというイメージが根強くありました。しかし最近では大人になってからでも、より美しく健康な歯並びのために矯正治療を受けることが、一般的になってきています。

大人になってから矯正治療を受ける方は増えていますが、歯周病や歯肉退縮が原因で『矯正治療はできません』と治療を断られてしまう方もおられるようです。実際に当院にも、歯周病や歯肉退縮でお困りの患者様が矯正治療を検討されてご来院くださるケースは多いです。

そこでこのページでは、歯肉退縮や歯周病だと歯列矯正は行えないのか?歯周病の方が矯正治療を受けるリスクや、歯周病の方に矯正治療を行うためのポイントについて解説します。

大阪府松原のマウスピース矯正歯科では、インビザラインを使用したマウスピース矯正をご提供しております。院長の中村はマウスピース矯正のスペシャリストですので、他院では治療出来ないと言われた症例や、重度の歯周病を抱えられた難しい治療でも、当院では問題なく治療できるケースが多いです。矯正治療でお困りの方はぜひ一度お問い合わせください。

まずはぜひ当院の矯正治療の症例をご覧ください。当院の技術力が一目でご理解いただけます。

CONTENTS

歯周病は40代以降の歯列矯正の大敵です

歯周病は40代以降の歯列矯正の大敵です

40代・50代になって子育てやお仕事などが落ち着いてきて、時間にも金銭面にも余裕が出来た方が、思い切って歯列矯正を受けようと来院してくださることは、実は少なくありません。

みなさんお話しを伺っていると、『子供の頃に八重歯を矯正してもらえなかったのがずっとコンプレックスだった』『大人になってからも仕事や子育てで諦めていたけれど、やっと自分にお金と時間をかけられるようになった』といったような、強い想いを持って歯列矯正を検討してくださっています。

しかし40代・50代は特に歯周病の罹患率が高くなってくるご年齢で、歯周病が矯正治療の妨げになることも少なくありません。歯周病を理由に矯正治療を断られてしまうこともあれば、適切な歯周病治療を受けられずに無理に矯正治療を始めてしまい、思いも寄らないトラブルに見舞われることもあるでしょう。

大人になってから矯正治療を受ける方は増えていますが、かかりつけの歯医者さんでは出来ない、治療する必要がないと言われたり、矯正専門クリニックに相談に行くと歯周病だけでなく歯茎や被せ物が原因で『矯正治療はできません』と治療を断られてしまう方もおられるようです。実際に当院には、40代、50代の方で他医院で矯正治療は難しいと断られた方がセカンドオピニオンに多く来られます。

大阪府松原のマウスピース矯正歯科では、インビザラインを使用したマウスピース矯正をご提供しております。院長の中村はマウスピース矯正のスペシャリストですので、他院では治療出来ないと言われた症例や、難しい治療でも、当院では問題なく治療できるケースが多いです。矯正治療でお困りの方はぜひ一度お問い合わせください。

>>40代、50代の歯列矯正について

歯周病・歯肉退縮(歯茎が下がっている)だと矯正治療は受けられない?

結論としては、歯周病や歯肉退縮がお持ちの方であっても、矯正治療を受けていただくことは可能です。基本的には歯周病治療を先に行い、歯列矯正を行っても問題のない程度まで治療が進行してから、矯正治療を行います。歯周病の程度がごくごく軽度であれば、歯周病治療と矯正治療を並行して進めることも可能です。

歯肉退縮に関しては歯茎だけの問題であれば、矯正前後に歯茎の移植を行うことによって矯正治療が可能になります。

ただし、歯周病の程度が重度になると、矯正治療を受けられない場合もあります。

よく他でできないと断られる患者さんから相談をいただきますが、歯周病や歯肉退縮がある方の歯並びを治すためには、歯周病や歯肉退縮に対する治療と、歯並びの矯正治療の両方に対応できる必要がありますが、実際に対応できる先生が少ないのが現状です。

そもそも歯周病とは?

そもそも歯周病とは?

歯周病とは、歯周病菌によって歯周組織(歯肉や顎の骨)に炎症が起き、徐々に組織が破壊されていくような病気です。歯槽膿漏と呼ばれることもあり、初期段階では歯肉に炎症が生じて腫れや出血、痛みを感じることがあります。進行するにつれて、歯茎から膿が出たり、顎の骨が溶けて歯がグラグラと動揺するようになり、最終的には歯が抜けてしまいます。

初期の歯周病は自覚症状に乏しく患者様が歯周病であることに気付かれていないケースも非常に多いです。実際に当院に矯正相談にお越しになった患者様に、『歯周病なのでまずは歯周病の治療が必要です』とお伝えすると、大変驚かれることも少なくありません。

厚生労働省の調査によると、成人の8割前後が歯周組織に何らかの問題を抱えており、3割程度の方は歯周治療が必要な状態だとされています。

歯周病だと矯正治療を受けられない理由は?

矯正治療では、矯正装置を用いて歯根膜と呼ばれる組織に炎症を起こすことで、組織の破壊と再生を繰り返しながら意図した位置に歯を動かしていきます。歯周組織が健康であれば問題ありませんが、歯周病ですでに炎症が起きている状態で歯に力を加えると、歯周病の症状がより悪化する可能性があります。

極端な話ですが、すでにグラグラしている歯に力を加えて動かそうとすると、歯が計画通りに動くより前に歯が抜けてしまったり問題が起きるのは、想像に難くないでしょう。

そのため歯周病の場合は歯周病の程度に応じて、矯正治療ができるかどうかといった判断が必要になります。

歯周病のままで矯正治療を受けるとどうなる?

歯周病と矯正治療の関係についてご説明しましたが、歯周病が重度でなければ無理にでも歯列矯正をして欲しいと思った方もおられるでしょう。当院にも、歯周病治療をスキップして歯列矯正を行いたいとご希望でご来院くださる患者様がおられます。しかし事前に歯周病治療を受けることは大変重要です。

歯周病の状態のまま矯正治療を受けるリスクについて、簡単にご説明します。

  • ①歯周病が進行・悪化する
  • ②歯肉退縮(歯茎が下がる)
  • ③ブラックトライアングルができる
  • ④歯が脱落する

より詳しくは以下でご説明します。その後、歯周病の方が矯正治療を受けるにはどのような治療が必要なのか、実際に当院で行った歯周病患者様の矯正治療の症例も交えてご紹介しますので、そちらもぜひご覧ください。

①歯周病が進行・悪化する

①歯周病が進行・悪化する

先述した通り、歯周病がごく軽度な場合などであれば、歯列矯正と並行して治療を進めることが可能です。ただし歯周病の症状がきちんとコントロールされていない状態で矯正治療に踏み込むと、歯周病が進行・悪化してしまう可能性が高いです。

画像をみていただくとわかりやすいのですが、歯周病の症状がコントロールされていない状態の歯は、歯茎の中にまで歯肉がついているような状態になっているケースがあります。この状態で歯を動かすと、動かした先の歯周組織にも歯周病による炎症や組織の破壊が生じます。歯を支える歯周組織が破壊されてしまうと、歯を動かすことすら困難になります。

②歯肉退縮(歯茎が下がる)

歯周病の主な症状として、歯肉の退縮が挙げられます。歯周病の状態で矯正治療を行うと、先述したようにより症状が進行する可能性が高く、それに伴って歯肉が退縮したり、すでに歯周病の症状として生じている歯肉退縮がより進行することがあります。

歯肉退縮が起きると、主に以下のようなデメリットがあります。

  • 歯茎が下がり歯が長く見える(見た目が良くない)
  • 本来歯肉に覆われていた歯の側面が虫歯になる(根面う蝕)
  • 知覚過敏
  • 歯の動揺や脱落

③ブラックトライアングルができる

③ブラックトライアングルができる

歯肉退縮に伴って『ブラックトライアングル』ができてしまうケースも非常に多いです。ブラックトライアングルとは、歯肉退縮に伴って歯と歯の間に三角形の隙間が生まれて審美的に悪影響になる状態です。

ブラックトライアングル自体は健康被害のあるものではありませんが、その原因となった歯肉退縮にはさまざまなデメリットがあり、またブラックトライアングルの見た目を気にされる方も多いです。当院ではブラックトライアングルの審美性を回復する治療も専門的に行っております。

>>ブラックトライアングルの原因と治療方法

④歯が脱落する

歯周病のまま矯正治療を行った結果として考えうる最も悪いものは、やはり歯の脱落です。歯周病が進行すると、歯がグラグラと動揺し始め、最終的には脱落します。歯周病が進行するにつれて歯周組織が破壊され、歯周組織が歯を支えられなくなるためです。

歯周病の症状がある状態で矯正治療を行って無理に歯に力を加えると、歯周組織の破壊が促進されてしまい、歯が脱落するケースも十分に考えられます。

このような事態を避けるためにも、矯正治療を行う際には歯周病検査の徹底と、歯周病のコントロールが必要になります。

歯周病の患者様が歯列矯正をするリスク

歯周病の患者様が歯列矯正をするリスク

歯周病の患者様が歯列矯正を受けるためには、まずは歯周病治療が必要です。ですが歯周病の治療後であっても、歯周病にかかったことのない患者様と比べると、歯周病患者様の矯正治療には一定のリスクがございます。

患者様にはこういったリスクについても知っていただいた上で、治療をご検討いただくのが良いでしょう。

  • 矯正中は一時的に噛み合わせが悪くなるため歯に負担がかかる
  • マウスピースを装着し続けると歯周病が悪化する?
  • 歯や歯周組織に悪影響がある?
  • 歯列矯正すると歯茎下がりが加速する?

当院ではこのようなリスクを軽減するための対策を行っておりますので、安心して矯正治療を受けていただけます。

矯正中は一時的に噛み合わせが悪くなるため歯に負担がかかる?

歯列矯正の途中段階だと、一時的に噛み合わせが悪くなるため、歯に強い力がかかることがあります。歯周病で歯茎や歯槽骨が弱くなっていると、このような強い噛み合わせの力で歯がグラグラしてしまうことも考えられます。

その点でマウスピース矯正は、上下の歯にマウスピースが装着されていることで噛んだ際にクッションのような役割になるため、ワイヤー矯正と比べて噛み合わせの力で歯にトラブルが起きるリスクは少なくなります。

マウスピースを装着し続けると歯周病が悪化する?

マウスピースを装着し続けると歯周病が悪化する?

歯周病でただでさえ口腔衛生が悪化しているのに、マウスピースを装着しているともっと衛生環境が悪くなって、歯周病が悪化するのでは?といったご質問をいただくことがあります。

確かに、マウスピースをつけることで唾液の洗浄作用が行き届かず、衛生環境が悪くなりやすいことがわかっています。ですがワイヤー矯正と比べると歯磨きなどがしやすく、比較的に口腔衛生を維持しやすいのがマウスピース矯正の利点でもあります。

もちろんマウスピースの洗浄や、食後のこまめな歯磨きなどを怠ったり、マウスピースを着けたまま飲食してしまうと、口腔衛生は悪くなるので、歯周病の悪化や虫歯などの問題に繋がります。

歯や歯周組織に悪影響がある?

歯周病の方は歯周組織が弱っている状態のため、あまり大きく歯を動かすことはリスクが高いです。お口が健康な方と同じように抜歯矯正で大きく歯を動かす、というよりは、なるべく歯の根の移動距離を小さくしつつ、衛生的な歯列を目指します。具体的には抜歯矯正で大きく移動させるよりは、歯を削ってスペースを作り小さな移動を行うイメージです。

歯を大きく動かさなければ治療期間も短くなるため、マウスピースを装着して口腔衛生に不安のある状態を、なるべく短期間にすることができます。

歯列矯正すると歯茎下がりが加速する?

歯列矯正すると歯茎下がりが加速する?

そもそも歯周病によって歯茎が下がっている方が多い。さらに矯正治療の際にはどうしても歯茎下がりが起きやすく、歯周病で歯周組織が弱っていると、より歯茎下がりが起きやすいです。

歯茎が下がると、それまで歯肉に覆われていた歯根が箇所が露出します。歯根はエナメル質に守られておらず酸に弱いため、歯肉から露出すると虫歯になりやすいです。これを「根面う蝕」と言いますが、根面う蝕は進行も早く歯の土台付近が蝕まれるため、歯が折れてしまうなどの問題が生じやすいです。

歯茎下がりを起こさないためには、あまり強い矯正力をかけずに細かく矯正治療を進めていく必要があります。その点でワイヤー矯正は一度に強い矯正力をかけていくのに対して、マウスピース矯正はマウスピースを交換するたびに小さな矯正力をかけて歯を動かします。つまり、マウスピース矯正はワイヤー矯正と比べて強い力がかかりにくく、歯周病で歯茎や歯槽骨が弱くなっている方でも安全に矯正治療を行えるのです。

そのため当院では、歯茎下がりを起こさないように矯正治療を行うためにも、マウスピース矯正をお勧めしております。

歯列矯正前に行う歯周病の検査について

歯列矯正前に行う歯周病の検査について

当院では矯正治療の際には、必ずCT撮影を行い歯や歯の根、歯周組織などを三次元的なデータで確認しています。

歯周病患者様は、歯を支えている歯槽骨が吸収している(減っている)ことが多く、CTを撮影して初めて骨が吸収していることに気付くようなケースは少なくありません。かかりつけの歯科医院があっても、二次元的なレントゲンしか撮っていない場合は、骨の吸収には気付かないことが多いです。特に奥歯などは歯の根の形態も複雑になるため、レントゲンだけではなかなか骨の吸収に気付けません。

骨が吸収していると、歯を支える力も弱まるため、慎重に矯正する必要があります。また骨が吸収している箇所は炎症が起きていることが多く、炎症している箇所に矯正力がかかるとさらに炎症が悪化してしまいます。

そのため矯正前の検査は非常に重要なのです。

歯周病の患者様が矯正治療を受けられるかの基準について

歯茎の検査を行い、歯周病の治療を行います。歯周病が見られる場合は、歯石取りや歯磨き指導を行いながら、歯茎の炎症が落ち着くのを待ちます。

歯周病の患者様が矯正治療を行えるかどうかの基準の1つが、歯茎からの出血の有無です。矯正治療を行うためには、今現在の歯周病の活発で歯茎や骨に対して悪い影響を及ぼしているかどうかが重要です。歯茎からの出血がなくなれば、歯周病による歯茎や骨への影響は、今現在ほとんど無いと判断できます。

ただし歯周病による歯茎下がりや骨の吸収が大きい場合には、追加で治療が必要になります。

  • 骨が大きく減っている場合
    →骨の再生を促す治療
  • 骨が薄くなっており歯を動かした際に歯の根が骨から飛び出しそうな場合
    →骨に厚みを持たせる治療
  • 歯茎が下がりすぎている場合
    →歯茎を分厚くするための治療

過度な骨の吸収や歯茎下がりが見られなければ、基本的には歯石取りと歯磨き指導によってセルフケアを改善し、徐々に歯周病を改善していけば、数ヶ月後には矯正治療が行える状態になることが多いです。

歯周病の方が矯正治療を受けるには?

歯周病の方が矯正治療を受けるためには、歯周病の進行度合いに応じた対応が必要になります。

具体的には以下でご説明致します。

軽度の歯周病は治療しながら矯正を行います

軽度の歯周病であれば、歯周病を治療しながら矯正治療を並行して行うことが可能です。具体的には歯茎の深い位置に歯石が付着していないような状態であれば、定期的に歯科医院で歯石取りや歯のクリーニングを行いながら、患者様ご自身での日々のブラッシングを徹底していただきます。

ただし多くの矯正歯科は矯正治療に特化しており、歯周病の管理などを同時には行なっていないため、対応が難しいと言われる場合が多いです。当院は矯正治療に特化した専門院ですので、矯正治療を行うために必要な治療は一通り高水準で行うことが可能です。そのため軽度な歯周病の治療と並行して矯正治療を行うことも可能となっています。

歯周病が進行している場合は、歯周病治療を優先します

歯周病が進行している場合は、歯周病治療を優先します

歯周病が進行しており、すぐに矯正治療を行えないと判断した場合には、歯周病治療を優先して行います。歯茎の深い箇所に付着した歯石を外科的な治療を行って除去するなど、少し時間のかかる治療が必要になる可能性もあります。

それなら矯正治療は諦めようと考える方もおられるかもしれませんが、矯正治療ができない程度に進行している歯周病を放置すると、その後には高い確率で歯周病がさらに悪化し、最終的に歯を失う結果に繋がります。

そのため矯正治療よりも優先して歯周病治療をぜひ受けていただきたいと思います。

歯周病で矯正が難しい場合の治療について

骨が吸収している場合、例えば歯周組織再生療法や骨と歯茎の移植を行うことで、骨や歯茎の量を確保して矯正治療を安全に行えるようになります。

これらの治療は外科的な処置を行うため、少なからず痛みが生じる点や、治療後に骨や歯茎が安定するまで数ヶ月は待ってから矯正治療がスタートとなるため、患者様の中には嫌がる方も多い治療です。

しかし特に40代以降で歯茎や骨が薄い患者様が矯正治療を始める際には、こういった治療をしておかないと歯の根が骨から飛び出してしまうこともあるため、背に腹はかえられない重要な治療です。

>>40代、50代の歯列矯正について

重度歯周病の治療のために矯正治療を行うケースも

重度の歯周病を患っている場合には、歯周病の治療のために矯正治療を行うようなケースもあります。歯周病の原因の大部分は、お口をしっかりと清掃できていないことです。清掃が行き届かず歯垢が付着し歯石になり、歯周病が進行していきます。

そのため歯周病予防や歯周病の改善のためには患者様ご自身でのブラッシングが非常に重要ですが、歯並びが悪くうまくブラッシングできない、どうしても磨き残しができてしまうようなケースであれば、歯列を矯正して歯を磨きやすい歯並びにすることで、歯周病を改善することができます。

歯がグラグラしている場合は矯正治療後に固定を行います

歯がグラグラしている場合は矯正治療後に固定を行います

歯周病の改善のために矯正治療が必要になるような、重度の歯周病で歯がグラグラしているようなケースでは、矯正治療後に歯をワイヤーで固定して歯周病の予後が安定するまで歯を守る必要があります。

歯に被せ物が入っている場合などは、被せ物を連結して固定を行うケースもあります。

歯肉退縮(歯茎が下がっている)場合の矯正治療を受けるには?

矯正の前後に歯茎の移植を行い、歯茎を健康な状態に戻す必要があります。

マウスピース矯正後に歯茎の移植を行なった例

矯正前に歯茎の移植を行なった例

歯周病の方はマウスピース矯正、ワイヤー矯正どちらがおすすめ?

ケースバイケースなので一概には言えませんが、歯周病の方はマウスピース矯正の方が適しているケースが多いと当院では考えております。

理由はいくつかありますが、1つに清掃性が挙げられます。マウスピース矯正で使用するマウスピースはご自身で取り外しを行えるため、外して清掃を行い常にお口の中を清潔に保ちやすい利点があります。ワイヤー矯正のワイヤーはご自身で取り外せないため、清掃が難しく、装置と歯の間に食べ物のカスが溜まってしまったりと衛生環境が悪くなりやすく、衛生管理が重要な歯周病患者様の矯正治療においてはマウスピース矯正が適しているでしょう。

また矯正治療中に歯にかかる負荷についても、矯正治療中は歯が移動して、強くあたる場所などが出てきます。その際にマウスピースで歯が保護された状態で移動させる事ができるため、ワイヤー矯正に比べて歯に負担がかかりにくく、特に歯がグラグラと動揺するような重度歯周病の方はマウスピース矯正の方が適していると考えています。

症例紹介:当院で行った歯周病患者様の矯正治療

患者様のご要望としては、受け口が気になっており、歯列矯正で歯並びを改善したいとご希望でした。また周囲の方に矯正していることを知られることに抵抗があるため、目立ちにくいマウスピース矯正での治療をご希望されていました。

受け口の矯正治療は難易度が高く、さらに歯周病を患っており歯茎に腫れが生じている、非常に難しいケースでした。歯周病の状態を正確に把握するために検査を行い、今回は矯正治療との平行ではなく、事前に歯茎の状態を改善する必要があると判断し、歯周病治療を行って歯茎が改善されてから矯正治療を行いました。

結果としては受け口が改善され、歯周病の状態も改善したため歯茎が非常に綺麗になりました。患者様にもご満足いただけて、当院としても大変嬉しい結果となりました。

まとめ:歯周病患者様の矯正治療は当院まで

このページでは、歯周病を患いながら矯正治療を検討されている方や、他院で歯周病が理由に矯正治療を断られてしまった方に向けて、歯周病と矯正治療の関係についてご説明しました。

軽度の歯周病であれば矯正治療と並行して治療を行うことも可能ですが、ある程度まで進行した歯周病の患者様はまず歯周病を治療してからでなければ、矯正治療を行った際にさまざまな不都合が生じます。せっかく歯並びを綺麗にしたいのに、歯肉退縮で見た目が悪くなったり、大切な歯を失ってしまっては元も子もありません。

また軽度な歯周病であっても、矯正歯科では歯周病治療を普段あまり行わないなどの都合で、治療を断られてしまうこともあります。当院では一人でも多くの矯正治療を受けたい患者様のご希望を叶えるために、矯正専門院ではありますが歯周病治療をはじめとしたさまざまな治療にも専門的に取り組んでおります。

歯周病を理由に他院で矯正できないと断られてしまった方は、諦めずにぜひ一度当院までご相談ください。歯周病は治療を行わなければ、毎日少しずつ進行します。治療を受けるか悩んでいるという方は、1日でも早く歯科医院を受診していただくようにお願いします。その際に矯正治療まで検討されている患者様は、ぜひ当院にお問い合わせください。

大阪府松原のマウスピース矯正歯科では、インビザラインを使用したマウスピース矯正をご提供しております。院長の中村はマウスピース矯正のスペシャリストですので、他院では治療出来ないと言われた症例や、重度の歯周病を抱えられた難しい治療でも、当院では問題なく治療できるケースが多いです。矯正治療でお困りの方はぜひ一度お問い合わせください。

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【執筆・監修者】

Mouth Peace 矯正歯科 院長

中村竜三 (歯学博士)

インビザラインドクター

国際口腔インプラント学会認定医

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