歯周病が気になる、受け口のマウスピース矯正【反対咬合】
今回は当院で治療した、受け口を治したいけど歯周病の状態がひどいので、他では矯正治療は出来ない診断を受けた方のマウスピース矯正の治療結果と、歯周病の方の矯正治療の注意点などを書いていますので、最後まで読んでみてください。
CONTENTS
治療概要
患者さんのお悩み、希望 |
受け口が気になるが、歯周病がひどいので歯列矯正はできないと言われた。 この歳で矯正治療始めたと思われたくないので、目立たないマウスピース矯正で治療したい。 |
治療方法 |
歯周病の状態を検査し、まず歯茎の状態を良くするために歯石とりなどの歯周病治療を行いました。 歯茎の改善したところで、マウスピース矯正にて歯並びの治療を行いました。 |
治療期間 |
1年 |
歯周病、受け口の矯正治療 Before & After
歯周病の矯正治療の注意点
歯周病だと矯正治療できないの?
結論から言うと、歯周病のコントロールをきちんとすれば、矯正治療は可能です。ただし、通常の矯正歯科の場合は歯周病の管理などを同時に行なっていないため、対応が難しいと言われる場合が多いです。
歯周病の状態がコントロールされていない状態(歯石が付いていて、歯茎から出血がある状態、歯ブラシが不十分で歯茎に炎症がある状態)のまま矯正治療を行うと、歯周病が進行し歯を支える骨や組織が破壊され、矯正による歯の移動が難しくなります。また歯がより一層ぐらぐらしてしまったりして、元々の状態より悪くなってしまうケースもあります。
矯正治療前の歯周病治療が大切
歯周病治療は歯科医院側で行う歯石とりと、患者さんが普段行う歯磨きの指導の2つが大切です。
歯茎深いところに歯石が付いている状態で、歯を動かすと歯の周りの骨が溶けて状態が悪化する場合があるため、矯正治療前は徹底的に歯石除去する必要があります。
また歯周病の予防には患者さまの日々のブラッシングが一番重要です。なので歯磨きの仕方や歯間ブラシやフロスの使用方法を確認し、矯正治療中に歯の周りの歯垢をしっかり掃除できるようになる必要があります。
歯がぐらぐらしている場合は矯正治療後に固定する必要がある
元々歯がぐらぐらしている場合は、矯正治療後に隣の歯と連結して固定する必要があります。
被せ物をしている場合は、被せ物で連結し、歯を削る必要がない場合は裏側から見えないワイヤーで一定期間固定した方が良い場合もあります。
ブラックトライアングルができる可能性が高い
すでに歯周病で歯茎や骨が少し下がってしまっている状態なので、矯正治療後のブラックトライアングルは避ける事が出来ません。とはいえブラックトライアングルは病気ではありませんので、歯間ブラシなどでケア出来ていれば問題ありません。
見た目が気になる、ものが詰まるのが気になるという方は治療後に埋める方法もあります。
歯周病の方はマウスピース矯正、ワイヤー矯正どちらがおすすめ?
マウスピース矯正のメリット
マウスピースは取り外し可能なため、食事や歯磨きの際に取り外して清掃ができます。これにより、歯周病のリスクを低減できます。毎食後のブラッシングがしやすく、プラークの蓄積を防げます。
また歯周病の方は歯がぐらぐらしているケースが多いです。矯正治療中は歯が移動して、強くあたる場所などが出てきます。その時にマウピースで歯が保護された状態で移動させる事ができるため、ワイヤー矯正比べ歯に負担がかかりにくいため、歯周病の方はマウスピース矯正の方が適していると考えています。
マウスピース矯正のデメリット
マウスピースは一日20時間装着する必要があり、ご自身で食事の時などの着脱する必要があります。
ご自身で着脱するので、面倒だと感じられる方は不向きと言えます。
治療後の感想、治療費用
患者さんの感想 |
目立たない装置で、人に気づかれることなく歯並びを治すことができて、よかったです。 2、3年かかると思っていましたが、1年で治療が終わって本当によかったです。 |
リスク |
マウスピース矯正はきちんと装着しないと、正しく歯が動かない可能性があります。 |
費用 |
マウスピース矯正 77万円(税込)(診断、調整料は全て込み) |
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