受け口マウスピース矯正(治療期間1年)

今回は当院で治療した、受け口を改善した症例をアップしました。同じような歯並びの方の参考になると思いますので、最後まで読んでみてください。

治療概要

患者さんのお悩み、希望
長年受け口で悩んでいる。受け口だと噛み合わせが悪くて、歯が残りにくいと聞いてきちんとした噛み合わせにしたい。装置はワイヤーだと口内炎になりやすい、見た目が目立つのが気になるので、マウスピースで治療希望。
治療方法
マウスピース矯正のみで治療。下顎が上顎に対して前にあるため、下顎を後ろに移動させました。
抜歯はせずに下顎の奥歯を後方に移動させる遠心移動を行いました。
遠心移動を行うために、エラスティックというゴムかけをマウスピースに併用しています。
マウスピースは1週間に1度自宅で交換し、1日20時間装着してもらいました。
来院頻度は4ヶ月に1度程度で、初回相談も含め来院回数は6回で終了しています。
治療期間
1年0ヶ月
治療の流れ
初回 治療相談、マウスピース作製のための型取り
2回目 マウスピースお渡し
3回目 経過観察
4回目 1回目のマウスピース終了 追加マウスピース作製
5回目 追加マウスピースお渡し
6回目 治療終了           

受け口のマウスピース矯正 Before & After

治療前 受け口の状態
治療後 受け口が改善(治療期間1年)
治療後 笑った時の口元
治療前 
治療後
治療前 前歯が反対で噛んでない状態
治療後 しっかり噛み合っているのが確認できる

受け口をマウスピースで治療する方法

受け口の治療方法

受け口は上顎に対して、下顎が前にある状態です。

下顎を後ろに下げる矯正治療が必要になります。

上の写真のように、歯にゴムを引っ掛ける金具やフックをつけます(見えるところは透明で目立たないものを使用)。そこにゴムかけをしてもらい、上の歯から下の歯をひっぱり、下の歯を全体的に後ろに移動させます。これを遠心移動といいます。遠心移動にはエラスティックというゴムかけが必須になります。

ゴムは毎日交換してもらいます。喋りにくい?とよく聞かれますが、みなさん問題ないと言われます。ゴムかけも最初だけ慣れが必要ですが、みなさん慣れてスムーズに出来るようになりますので、ご安心ください。

注意点

歯を抜かずに治療する場合は奥歯の遠心移動が必須です。

また遠心移動を達成する場合は、ゴムかけが必須になります。

こちらの患者様のように、大人になってから矯正治療を始める方が増えてきています。治療を検討されている方はぜひこちらのページもご覧ください。

治療期間が早い&来院回数が少ない理由(今回はちょうど1年で終了)

マウスピースの設計に無駄がないので、作りかえが少ない

マウスピースの設計は患者さんごとに歯科医師がオーダーメイドで設計します。

歯科医師によって、枚数やゴール設定も変わってきます。経験豊富だとマウスピースの枚数に無駄が少なかったり、設計が正確なためマウスピースの作りかえが少なくなるため、治療期間も短くなります。

実際私が設計している場合は、作りかえは平均して2回程度です。今回は1回の作りかえのみで終了しているため、1年で治療が終了しています。

来院回数が少ない理由

これも前述と同じ内容になりますが、設計に問題がない場合は、ご自宅でマウスピースを交換していってもらえれば、来院しなくても上手く進んでいきます。またオンライン上で写真管理もできるため、何かあった場合でも遠隔でアドバイスできます。

そのため当院では、通常4ヶ月に1度の来院となっています。海外にいっている方や、東京の方などは6ヶ月に1度や1年に1度の来院の方もいらっしゃいます。

ワイヤー矯正で治療していた頃は1、2ヶ月に1度はワイヤーを交換しないと治療は進んでいきませんでしたが、マウスピースの場合は来院頻度が少ないのはメリットだと感じております。

ただ設計が問題ないのが前提です。設計がいい加減なマウスピースの場合、患者さんがいくら頑張ってつけても上手くいきません。

治療後の感想、治療費用

患者さんの感想
マウスピースのみで、気になっていた受け口が改善し、噛み合わせも良くなったので、治療してよかったです。また遠方からの通院でしたが、6回のみの通院で終了したので、負担が少なかったです。
みなさん2、3年ぐらい矯正治療しているイメージだったので、1年で終了したのが驚きでした。
リスク
マウスピース矯正はきちんと装着しないと、正しく歯が動かない可能性があります。
費用
マウスピース矯正 77万円(税込)(診断、調整料は全て込み)

他にも受け口の症例を見てみたい方は、こちらをご覧ください。

【執筆・監修者】

Mouth Peace 矯正歯科 院長 中村竜三(歯学博士)

Mouth Peace 矯正歯科(大阪府松原市) 院長

中村 竜三 Ryuzo Nakamura

  • 歯学博士
  • インビザラインドクター
  • 国際口腔インプラント学会 認定医

広島大学を卒業後、同一の医療法人に約8年間勤務し、副院長を務めました。一般歯科で多くの患者様を診るなかで、天然の歯を長く残すには噛み合わせと歯並びの改善が欠かせないと考えるようになり、歯科スタディグループ SJCD で咬合を学んだのち、矯正治療へ軸足を移しています。

はじめはワイヤー矯正を中心に100症例以上を担当。その後、尾島賢治先生のセミナーをきっかけにマウスピース矯正へ本格的に取り組み、2023年11月にMouth Peace 矯正歯科を開院しました。ワイヤー矯正で培った「どの歯をどう動かせば理想の仕上がりになるか」という知見を、マウスピースの設計にそのまま活かしています。

現在は、他院で「マウスピース矯正では難しい」と診断された方のセカンドオピニオンを中心に、毎月50件以上のご相談をお受けしています。マウスピースの設計はすべて院長が一人ひとりに合わせて行い、矯正だけでは解決しない症例に備えて、インプラント・セラミック・歯周治療・咬合の再構築まで当院内で対応できる体制を整えています。また、全国の歯科医師に向けたセミナー講師や症例検討会での講演も務め、現在も学会・研究会での研鑽を続けています。

略歴

  • 広島大学 卒業
  • 医療法人にて約8年間勤務/副院長を務める
  • プリベンチャル守口駅前歯科 勤務
  • 2023年11月 Mouth Peace 矯正歯科 開院

所属学会・研究会

  • 日本アライナー矯正歯科学会
  • 日本顎咬合学会
  • 国際口腔インプラント学会
  • 即時荷重研究会

講演・受講コース

  • 日本アライナー矯正歯科研究会 症例検討会 講演
  • 即時荷重研究会 症例検討会 講演
  • Ciao 特別講演
  • ドーソンアカデミー(米国式・咬合のコース)受講
  • FIDI インプラントコース 受講

診療で扱う分野

  • マウスピース矯正(インビザライン)
  • ワイヤー矯正
  • 噛み合わせ治療
  • インプラント
  • セラミック治療
  • 歯周治療

本記事は、Mouth Peace 矯正歯科 院長・中村竜三(歯学博士)が執筆・監修しています。内容は診療ガイドラインや学会・研究会での知見、および当院での診療経験をもとに作成していますが、症状や適切な治療方針には個人差があります。気になる症状がある場合は自己判断をなさらず、歯科医院にご相談ください。
なお、矯正治療は自由診療(保険適用外)であり、歯の痛みや違和感、歯根吸収、後戻りなどのリスク・副作用を伴う場合があります。